2009. 9. 27

説教題「命の冠を授けよう」  
詩編90:3-6、10-12 / テモテへの手紙Ⅱ4:6-8

はかない人生と人の不義に対する神の怒りである死について語り、戸惑いを覚えるほどの絶望と虚無に陥らせられます。しかし、神はそれにまして何十倍の慰めと恵みを約束しています。「神は、『人の子よ、帰れ』と、仰せになります」。この「帰れ」は「よくやった、さあ帰って来なさい」という神の慰めの言葉です。神のやさしい言葉です。イエス・キリストはわたしたちを罪と死から解放し、ご自身の栄光のからだと同じに変えてくださる約束して居ます。そのイエスを信じて、永遠の希望に与ります。

2009. 9. 20

説教題「新しい教え」  
エレミヤ書31:31-34 / マタイによる福音書18:10-14

BC598年エホヤキン王および多くの王族、高官、技術者職人らとの集団が捕虜としてバビロンに連行されました。ついで王となったゼデキヤはバビロンに使者を遣わした。その際エレミヤは彼らに手紙を託して補囚の人々に届けました。「バビロンの川のほとりに座り、シオン(エルサレム)を思い出して、わたしたちは泣いた」と(詩編137:1)。失意の中で過去と故郷のみに目を向け嘆き悲しんでいました。エレミヤは、その人々の罪を追求するのではなく、希望と勇気を与えようとしました。「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている。と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである」と(29:11)。将来は確かで、希望は欺かれることはない、と。更に、エレミヤは神との契約に目を留めています。神は、シナイでイスラエルと契約を結んでくださった。しかし、イスラエルはその契約を破り続けた。そのためにこの悲劇を招いた。しかし、人間は契約を破っても、神は一旦立てられた契約を破ることは絶対にない。神はその契約に対して誠実と真実を貫かれると。徹底的に打ちのめされて絶望のどん底にある人々を、何とか励まし、何とか立ち上がらせようとしている神の御心を明らかにしています。

2009. 9. 13

説教題「キリストに結びついて」  
エゼキエル37:1-14 / コリントへの信徒への手紙Ⅰ1:10-17

エゼキエルは主の霊によって、ある谷の中に導かれました。そこにはいたく枯れ果てた骨が捨てられていた。神はエゼキエルに「これらの骨は生き返ることができるか」と問います。エゼキエルは「主なる神よ、あなたのみがご存じです。わたしには考えられないことです」と答えました。すると神は、それらの骨に預言するように命じられました。「枯れた骨よ、主の言葉を聞け。見よ、わたしはお前たちの中に霊を吹き込む。すると、お前たちは生き返る」と。その御言葉に従ってエゼキエルが預言すると、カタカタと音を立てて、骨と骨が組み合わさり、その上に筋と肉が生じ、さらに皮膚がその上を覆った。そのような幻を見せられたのです。この幻が半世紀以上におよぶ補囚の中で絶望している人々を救ったのです。この幻を別の言葉で言い直せば、ビジョン、希望、生きる意味となります。箴言29:18に「幻なき民は堕落する(滅びる)」という言葉があります。国家の滅亡は、政治的混乱や経済的困難が原因ではなく、幻の喪失が大きな原因だと言うのです。現在、わたしたちは将来について幻(ビジョン)を持っているでしょうか。その問いを携えながら礼拝を献げたいと思います。

2009. 9. 6

説教題「主に立ち帰る」  
エゼキエル3:1-11 / ルカによる福音書19:8-10

エゼキエルは、第一回のバビロン補囚に、時の王ヨヤキンと共に連行されます。それから5年目神の召命を受けます。1:2「それは、ヨヤキン王が補囚となって第5年の、その月の5日のことであった。カルデアの地ケバル川の河畔で、主の言葉が祭司ブジの子エゼキエルに臨み、また主の御手が彼の上に臨んだ」と記されています。3:3「人の子よ、目の前にあるものを食べなさい。この巻物を食べ、行ってイスラエルの家に語りなさい」と命じられ、エゼキエルが巻物を食べると、それは蜜のように甘かった、と記されています。「食べよ」と命じられていることを心に留めたいと思います。神は、御言葉を「聞くように」と言わないで、「食べよ」と命じています。御言葉を他人事のように聞き流すのではなく、食べ物を食べるように自分のものにする。主体的にそれに関わっていくことを意味します。エゼキエルが御言葉を口にすると蜜のように甘かったと。補囚という神の厳しい裁き、苦難、その中に神の救い、導きがあると言うのです。エゼキエルは捕囚の苦難の中で神の真実を知るのでした。エゼキエルの生涯を見ると、この召命の出来事が原点になっています。私たちが生きていくときに、ことあるごとに立ち帰る原点を明らかにしています。その信仰的原点を大事にしていきたいと思います。


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