Doticon_red_Cone.png聖書がお手元にない方は、日本聖書協会のホームページから検索することもできます。

2011.11.27

説教題: 「異邦人の救い」 林邦夫 牧師
聖 書:  ローマの信徒への手紙11:13-24

 異邦人キリスト者達が神様の限りない慈しみに出会ったことはこの上もない感謝な事です。その事はあくまでも異邦人自身に理由があるのではなく、ひとえに神様の慈しみの奇跡以外に他なりません。だから私たち異邦人は、神様の慈しみによって生かされること、へりくだった心と恐れを内に秘めた真実の信仰をもって、神様の慈しみにひたすらすがる以外にありません。
 信仰とは、自分自身と自身の誠実さに依り頼まずに、神様に依り頼むことです。信仰の基は自己の内部にはなく、どこまでも神様にあること、救いの確信とは、自らの信仰に対する自信のほどではなく、神様の救いの恵みを確信することに他なりません。大切なことは、へり下りのどん底から神様の慈しみにのみ依りすがり祈り求める信仰、そして神様は必ず恵みをもって救ってくださるとの救いの確信です。
 救いの確信、それは常に恐れを足下に踏まえた確信です。恐れを抱きつつ必ず主は来て下さる、この地の民を救い平和な世を実現下さるとの確信を抱いて、クリスマスを迎える心の備えをなしてまいりたいと願います。

2011.11.20

説教題: 「人生の舗道」 林邦夫 牧師
聖 書:  イザヤ書40:1-11

 私たちは「道」という言葉に注目させられます。「道」という言葉は、どの国でも好ましい言葉に数えられます。イギリスのアーノルド・ベネットは「ペイブメント」(舗道)を英語の言葉の中で最も美しい言葉として紹介しています。しかし、「荒れ野の道」は美しさなどといったことから遙かに遠く、まさに道行く人の困難をともなう道です。そこへ、「道を備えよ」と語りかけます。 私たち人間の思いからすれば避けたい道、遠回りをした方がよいと思う道、十字架の道であります。その道を通せという呼びかけであります。それは荒れ野に道をつくり歩むということによってのみ神の栄光の現れを経験するからであると。 私たちの立っている現実に対して、この道を備えよという語りかけは、「あなたはもっと自由に生きることができる。そのための道を備えよ」というのであります。イスラエルの人々がシオンに帰ってはじめて、イスラエル人としての生き方が出来るように、私たちにも人間としての最善の生き方が出来る場所があるというのです。私たちがどのような道を備えるのか。そして私たちの目指す「シオン」とは一体どこなのでしょうか。

2011.11.13

説教題: 「救いの約束」 林邦夫 牧師
聖 書:  申命記18:15-22

 モーセは民族解放の英雄というよりも、神に用いられた器であったのです。もちろん、このエジプト脱出には、民が奴隷から解放されたという意味があります。この体験により人々は、自分たちが神の民であるという自覚を持ち、信仰を強められていきました。けれどもそれは、ただ民族解放の経験というだけのことではありませんでした。人々はエジプトでの奴隷生活から自由になったばかりでなく、主が約束なさった地に入るという希望を抱いて出発していったのであります。出エジプトの目的は礼拝でした。神の民が自由に心から主を礼拝することができるように、神は彼らをエジプトから救われたのです。そのためにモーセは指導者として召され、用いられたのでした。 まことの礼拝を守ること、そのためにあの壮大なエジプト脱出のドラマが展開したのです。しかしながら、モーセ自身は約束の地に入ることが許されませんでした。彼は目的地を目の前にして、天へと召されていったのです。彼自身が切に望んだにもかかわらず、ただピスガ山頂から、ヨルダン川の向こうに拡がる約束の地を眺めることができただけでした。

2011.11.6

説教題: 「心の育ちを大切に」 林邦夫 牧師
聖 書:  マタイによる福音書6:25-34

 イエスさまは一輪の野の花の方がソロモンよりも美しく、きらびやかに着飾っているとおっしゃいました。旧約聖書では、花や草は30節のようにはかない存在としか映りませんでした。ソロモンの宮殿の壮麗さは「息も止まるような思いであった」(列王記上10:5)と讃える言葉はあっても、ひとひらの花の輝きにも及ばないと言い切っている箇所はどこにも見あたりません。ただイエス様だけです。イエスさまの心は「幼子の心」であったと言えないでしょうか。「天の父よ」と祈ることを教えられた時、イエスさまは「アッバ」と呼ばれたのです。「アッバ」とはアラム語で「お父さん」と呼ぶ表現で、それまで誰も「アッバ」と呼んだ人はいません。イエスさま自身が、幼子の心をもって空の鳥、野の花をご覧になりました。それを賜る神の恵みに感動され、信頼と従順の心で「アッバ」と呼ばれました。

2011.10.30

説教題: 「宗教改革記念日を覚えて」 林邦夫 牧師
聖 書:  ローマの信徒への手紙1:17